NDAを締結する他にすべきこと
2015.10.23
NDAは、どのような契約かご存知の方は多くいると思います。秘密保持契約ですね。しかし、なんとなく契約を締結し、有利な契約や不利な契約という評価で終わっている人が多くいるようです。
実際に大切なのは運用です。いくら有利な契約をしても、ぺらぺら重要な事項について技術者が話してしまうと、いつの間にか秘密ではなくなる場合もあります。実際に大切なのは実務上の運用のはずです。法務部の方は、常に秘密がどのような形で管理されているか現場に行ってみるべきです。
行って見て実態に則しているものを想定して契約を締結すべきです。現場が苦しい思いをする契約をすべきではありません。勿論、相手に譲歩をせまるために、又は、相手のお手並みを拝見するためにそうした条項を入れてみるという技もあります。相手方に厳しい契約を提案して相手方があっさり応諾した場合、おそらく遵守する気がないのだろうと思って構いません。相手方の現場に行けばすぐ分かることです。
契約は法務部の免罪符ではありません。契約はビジネスのルールとして考えていくべきです。なぜなら、これからのビジネスは予測が不可能なものが多くあるので、すべてのリスクを想定して相手方に負わせても解決できない場合が多いからです。むしろ、損をしてもどの程度の損きりができるかをお互い考えるべきです。立派な契約をすればそれで終わりという時代は終わった。そういう気がします。