赤坂国際会計事務所

ビジネスモデルと法務

2018.10.11

1.ビジネスモデルチェックと法務は切り離せない

 

良く勘違いされているかたもいるビジネスモデルと法務チェック。

この点、以下のように切り離せると思われている方は大間違いです。

弁護士は、法務だけをみて、俺たちはビジネスを見ればいいのだと。

市場が数百人しかない分野を弁護士に見せても、何もモチベーションも湧きません。

大したインパクトもなく消え去るでしょう。

私が、見る際は多分普通の弁護士と違います。色々ビジネスモデルは拝見させていただきました。

それで分かったことがあります。あまりに法務チェックをするまでもない、ビジネスモデルが多すぎると。

我々の仕事は、お客様に成長してもらい、利益を得てもらい、その中から報酬を得ることです。

法務にこだわりすぎて、逆に利益を落とすモデルもあります。

まずは、市場。市場なくしてビジネスモデルは存在しえないのです。

市場がないのに、時間を費やすのは勿体ない

私の方は、あまりやりすぎないようにしてますが、その場合助け舟を出してしまうことがあります。

ビジネスコンサルティングのようになってしまうことがあります。その場合、事業家の思考を奪わないようにします。むしろ延長戦としてどういうものがあるかを確認し、あなたの本当にやりたいことはこれではないかと示唆することがあります。

ということで、ビジネスモデルを適切に判断するには、弁護士はビジネスモデルとその業界の常識等予め持っている必要があるわけです。

新聞に出ていることなど、役に立ちません。

色々なところに行く必要があります。

展示場、ミートアップ、会社、セミナー、その他いろいろなものを好奇心の赴くままに見ることが大事です。そして、イスラエル、アメリカその他の海外を知ることが大事です。

ここまでやって、テクノロジーと人間の欲求が分かってくるのです。

ビジネスモデルにおいては好奇心の鬼になり、人間と技術を観察する必要があります。

そして、市場が大きいことが分かったうえで、どうやって導線をはるかを検討することになります。

この点は私は大手、ベンチャー問わずに、ビジネスモデルをチェックします。弁護士なのに、良く知ってますねとか言われても、私にはずっといろいろな場所に行っているので普通に知っているとしか言いようがありません。法律を知っても、実務の許容度は違うところに設定されていることに気づかなければ、ビジネスモデルの修正はできません。単なる法律解釈に逃げてはなりません。一点二点の先例の場合、ダメなケースもありますが、何個も同じ道を通っている場合、それがなぜかを検討する必要があります。そのうえで許容性の延長戦を見てみることです。かつ、大義がたつかも検討すべきです。

法律違反イコール即アウトとならないのが現実社会であり、行政はその点様子をみていることが多々あります。特に大きなビックビジネスになる場合や、効率的な活用が期待される場合、様子をみます。ただし、分野によって人間の身体に危険が及ぶ場合は行政的に異なるアクションをする必要があるということもあります。その辺の空気感も理解しておく必要があります。

ビジネスモデルの修正は、少なくても以上のことを理解し、法律を硬直的に理解しない、立体的に理解することが必要です。

以上の通り、事実、法律、それから許容度(技術的なアプローチ、大義、その他の温度感)という3D的な発想が必要になり、通常の弁護士では判断が難しくなります。

 

2.新規事業におけるビジネスモデルチェックの特殊性

新規事業というのは言うのは簡単です。

しかし、そこにはたくさんの人間関係があり、事例くれ君がたくさん出ます。加えて責任取りたくない君も存在します。責任は取りたくないが、口を出したい、そして、うまくいったら俺にその成果をくれ君はたくさんいます。

それらをどう突破するかが大事な課題になります。

大手の企業さんの中には、その課題を解決するために当職に相談に来る方も多くいらっしゃいます。しかし、やりもしないくせに、どうしてこんなところで時間を費やしているのか、結局他人任せかということもあります。

皆さんに伝えていることは、最初やる場合、①小さく責任が取れるレベルで早くやった方が良い。偶発性の成功などない。どれだけ失敗したかによって、成功の確度は異なってくる旨伝えています。②最初は、マイナスになって当然なので、いかにそこからチャレンジし、V字を描くか。きれいな着地点はないので如何に泥臭くやるかしか解決方法はない。③政治力の強い人間は巻き込め。以上は、経験したわずかのことをのべているにすぎません。思いついたことをつらつらと書いておきました。以上のことができる人、なかなかいないですね。

それでは成功を祈ります。

 

偉そうにつらつら書いてますが、新しいことを始めることは戦いなのです。そして、私は同様に戦いを常に繰り広げてます。一緒に戦友になりましょう。

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